HubSpotがINBOUND 2025で発表したAI+人のハイブリッドエージェントの全体像。会話支援と業務自動化を統合するアーキテクチャ
出典:HubSpot公式IRニュースリリース
公開日:2025-09-02(JST)|カテゴリ:sge-ai

HubSpot、AI+人のハイブリッドエージェントを発表

結論:HubSpotは「AIと人の役割分担」を前提に、顧客対応から見積・受注までを一気通貫で自律支援する ハイブリッドエージェントをINBOUND 2025で発表しました。 根拠:Data Hubを土台に、Customer Agentを含むBreeze Agents、Breeze Studio/Marketplace、Commerce HubのAI CPQなど 200件超の更新が同社公式情報で明示されています。 ベネフィット:FAQボットでは届かなかった「成果(CV・受注・解決)直結」の自動化を、段階導入で始められます。

概要:ハイブリッドエージェントの狙いと前提

中小・成長企業は人的リソースが限られる一方、顧客の期待は24/7です。HubSpotの ハイブリッドエージェントは、AIが一次対応と定型業務を担い、難度の高い判断は人が受け持つ設計です。 目的は「回答すること」ではなく、成果をつくること。そのために顧客データと業務手順を Data HubBreeze Studioで接続し、反復学習で精度を上げ続けます。

HubSpot AI エージェントの構成(Feature/Advantage/Benefit)

  • Data Hub(基盤):部門横断の顧客・取引・コンテンツを安全に統合。AIの文脈理解が安定し、誤回答や行き止まりを低減。
  • Breeze Agents(実行):目的起点で行動するエージェント。代表のCustomer Agentは、質問対応から資料提示、見込客化まで一連を担当。
  • Breeze Studio(設計):ノーコードでフローを設計し、判定・分岐・社内通知・タスク起票を組み合わせられる。
  • Breeze Marketplace(共有):作ったフローやスキルを社内外と共有・再利用。属人化を防止。
  • AI CPQ(収益化):見積・承認・契約を短縮。価格と在庫・割引条件の整合を取り、ボトルネックを可視化。

要点:仕様・価格・公開時期・対象領域(スキャン要約)

仕様(ハイブリッドエージェント/LLMエージェント)

  • 対話→判断→起票→エスカレーションまでを一連で記録。CRM・ナレッジと双方向に接続。
  • シナリオはBreeze Studioで可視化。「人が最後の砦」を前提に、失敗学習が回る。

価格と導入(導入 価格/導入 事例)

  • 席課金+従量(HubSpot Credits)。※具体単価は公式の最新情報を参照。
  • 既存HubSpot環境にアドオンで開始。最初は単一ゴール(例:資料請求)からの段階導入が推奨。

公開時期・対象領域(Inbound 2025)

  • INBOUND 2025にて発表。Customer Agentは順次拡張。
  • マーケ/営業/CSの分業を前提に、ログは全て学習資産へ。

比較:従来のAIボットとハイブリッドエージェントの違い

項目従来AIボット(FAQ/自動応答)HubSpotのハイブリッドエージェント
目的質問に答える成果を出す(獲得・受注・解決)
機能質問→回答で完結検索→判定→起票→社内連携→結果記録まで連鎖
人の関与想定外で人へ丸投げ難事は人が担当し、手順が学習に戻る
導入工数FAQ整備・スクリプト作成データ接続+Studioで可視設計、Marketplaceで再利用
価格レンジ固定(月額/席)席+HubSpot Credits(従量)で段階導入
適合業務一次受け・単純案内獲得→見積→契約→サポートの成果直結型

実務影響:マーケ/セールス/CS/SEOで何が変わるか

マーケティング(AI×人 協働)

  • Problem:広告・検索のCPが上昇し、一次応答の取りこぼしが増える。
  • Amplify:初動の遅れはCVR低下と機会損失を拡大。
  • Solution:Customer Agentが関心別に「資料DL」「比較表」「無料相談」へ文脈誘導。
  • Transformation:同じ流入でもCVが安定、一次応答の価値が収益に接続。

セールス(AI CPQで見積〜承認を短縮)

  • 価格・在庫・割引条件を即照合。条件に応じて関係者承認を自動リクエスト。
  • 見積履歴はCRMに残り、次回提案の条件抽出が容易に。

カスタマーサクセス(24/7の自動解決と適切エスカレーション)

  • 既知トラブルは自動化、難事は担当者へ。やり取りはナレッジ更新に回収。
  • 一次回答の質が月次で改善され、解決までの時間が短縮。

SEO/SGE(会話起点の導線で耐性を高める)

  • 検索トラフィックの変動に依存せず、サイト内の会話導線でCVを維持。

チェックリスト:いますぐ着手する5項目

  1. FAQ・手順書・SOP・過去QAを棚卸しし、Data Hubに集約。
  2. 最重要ゴール(CV/受注/解決)を1つ決め、KPIとSLAを明文化。
  3. Breeze Studioで3〜5手順の最小フローを設計し、A/Bで検証。
  4. HubSpot Creditsの月次上限を設定。費用対効果(Cost per Outcome)を週次でレビュー。
  5. 失敗ログを人が精査し、再学習ルールとエスカレーション閾値を更新。

情報源

  1. 一次情報:HubSpot IR|Hybrid human-AI teams発表(2025-09-03)
  2. HubSpot Company News|Customer Agent拡大(2025-05-08)
  3. 製品ページ:AI Customer Agent(随時更新)

注:一次情報は米国時間基準での掲出。国内の発表・表示は翌日表記となる場合があります。

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